宮口文宏 医師 (みやぐちふみひろ)

昭和会クリニック

鹿児島県鹿児島市下竜尾町2-6

  • 整形外科
  • 部長

整形外科 外科

専門

脊椎、脊椎内視鏡

宮口文宏

腰椎椎間板ヘルニアに対する内視鏡ヘルニア摘出術(MED)を得意とし、この術法を腰部脊柱管狭窄症の1椎間狭窄にも応用。とはいえ診療では手術適応を厳格にし、除圧で済ませられるものは除圧のみとするのがポリシー。自分ひとりの考えだけでなく、ほかの医師の意見も仰ぎ、鹿児島脊椎研究班の方針にのっとった治療・手術方法を志向している。2012年11月からは局所麻酔での腰椎ヘルニア摘出術(PED)を導入するほか、症例数の多い脊椎外傷に対する低侵襲手術も検討している。

診療内容

腰痛を訴える患者に対しては、その痛みが「腰痛のみ」か「下肢痛を合併している」かをまず確認。神経学的所見を認めた場合は、MRIで精査する。
症例数が多いのは腰椎椎間板ヘルニア。この症状に対しては内視鏡を用いたヘルニア摘出術(MED)を行うことが多いが、この手術こそが宮口医師の最も得意とする分野だ。この術式は腰部脊柱管狭窄症の1椎間狭窄にもすでに応用されているほか、2012年11月からは局部麻酔での腰椎椎間板ヘルニア摘出術も導入するという。
頚椎椎間板ヘルニアの神経根症に対しては保存的加療が第1選択であるが、保存的加療に抵抗性であったり筋力低下をきたす場合は、手術が選択される。手術方法としては、頚椎前方固定術や頚椎椎弓形成術があげられるが、隣接椎間障害や軸性痔痛などの合併症を起こす危険がある。手術は低侵襲で術後疾病が少なく、早期職場復帰が可能な、内視鏡を用いた椎間孔拡大術を選択する。やはり手術適応を厳格に選択し、内視鏡視下手術に熟練した医師が施行することが重要である。
下肢痛が強く保存的加療に抵抗するケースが多いのは、腰部外側神経根障害だという。とはいえ通常の手術では展開困難で出血が多く、術野も深いために解剖学的位置の把握も困難。そうしたケースでは、外側進入内視鏡視下除圧術を施行。頸椎椎間板ヘルニア神経根症と同様、手術適応を厳格に選択し、内視鏡視下手術に熟練した医師による施行であることがポイント。内視鏡を用いることで奥深い術野に到達し、さらに斜視鏡で椎間孔内が確認できるため、極めて有効な手術方法となる。「近年では脊椎手術の需要が増加し、手術時年齢も徐々に高齢となりつつあります」と宮口医師。
宮口医師が整形科部長を務める同クリニックでは80歳以上の手術数が2005年は全体の4.6%だったのに対し、2009年には9.7%まで増加している。
脊椎手術年齢が高齢になると、手術時間・術中出血量・感染率などがそれぞれ増加することが危惧されるが、感染率に関しては、感染予防に粉末状VCMをコーテイングしたフィブリンシーラントを施行してからはゼロとなっているそう。早期退院のためには、感染予防と低侵襲手術がポイントであり「認知症を悪化させないという観点においても、感染予防と早期退院は重要なのです」(宮口医師)
さらに、腰椎変性疾患の手術年齢が高齢になると、腰椎変性側弯症(DLS)が多く出現するようになるという。そうしたケースでは、症状に明らかな不安定性がある場合や脊柱管内狭窄がある場合を除き、内視鏡視下後方除圧術を施行。この術式は合併症の多い患者に対して低侵襲であり、術後側弯の進行もなく、比較的良好な成績が得られたという。
「元来当院は3次救急病院であり、脊椎脱臼骨折、脊椎破裂骨折、脊髄損傷の症例も多々あります」と宮口医師。最新の術法を取り入れることばかりに注力せず、他の医師の意見にも耳を傾け、患者とその症状にあった最善の治療法を探ってゆくという姿勢を信頼し、宮口医師のもとを訪れる患者は後を絶たない。

医師プロフィール

1993年 鹿児島大学医学部 卒業
2004年 鹿児島大学整形外科助教
2008年 鹿児島赤十字病院リウマチ膠原病センター
2009年 今給黎総合記念病院
2010年 出水総合医療センター整形外科
2011年 今給黎総合記念病院昭和会クリニック整形外科部長

「腰痛(腰椎椎間板ヘルニア)」を専門とする医師