永井厚志 医師 (ながいあつし)

新百合ヶ丘総合病院

神奈川県川崎市麻生区古沢都古255

  • 呼吸器内科

呼吸器科 内科

専門

呼吸器疾患(肺がんやぜんそく、COPD(慢性閉塞性肺疾患)、間質性肺炎など)

永井厚志

呼吸器疾患治療において日本を代表する医師。永井医師は、肺がんやぜんそく、COPD(慢性閉塞性肺疾患)、間質性肺炎などさまざまな呼吸器疾患の病態の解明や治療法の開発に取り組んでいる。死亡者数が年々増加の傾向にある中、認知度の低いCOPDに関しては、日本呼吸器学会COPDガイドラインの委員長を務めるなど、早期発見、早期治療の普及にも力を尽くしている。
2015年より東京女子医科大学病院から新百合ヶ丘総合病院 呼吸器内科 呼吸器疾患研究所 所長に異動し引き続き意欲的に取り組んでいる。

診療内容

COPDはタバコの煙などが原因で起こる気管支や肺胞の慢性炎症である。永井医師は「炎症により空気の通り道である気道が狭くなり、息がしにくくなって、進行すると日常生活にも支障をきたし、死に至る疾患です。咳や痰が長期間続く状態を慢性気管支炎、炎症が進んで肺胞が壊れた状態を肺気腫といい、この2つがもとになってCOPDになります」と話す。長く続く咳や痰、階段を上るなど体を動かしたときの息切れ、風邪が長引くなどが特徴的な症状だが、高齢の患者が多く、加齢のためと考え病気であることが自覚されず、医師もまた見逃しやすい。「死亡者数が年々増加し、2010年には16,000人を越えました。喫煙社会に暮らしていた団塊の世代がこれから高齢化を迎えるため、患者はさらに増えることが予測されます。しかし、治療を受けていない患者がきわめて多いのが大きな問題です。現在、推定患者は700万人を越えると思われますが、診断・治療を受けている患者さんは多く見積もっても20万人程度といわれています。COPDは進行性の疾患で元に戻ることがなく、治療を始めるのが早ければ早いほど肺機能の低下がゆるやかになるので、早期に診断・治療することが重要です」と永井医師。
問診で喫煙歴や症状からCOPDが疑われたら、スパイロメーターという器械を使った呼吸機能検査を行い、診断することが治療の始まりとなる。
「かつては治療法のない病気とされていましたが、最近では研究が進み、予防が可能で、治療もできる病気と位置づけられています。治療の基本はもちろん禁煙です。さらに気道を広げて呼吸機能を改善する薬物療法や損なわれた呼吸機能を回復する呼吸リハビリテーション、全身の機能の衰えを防ぐ運動療法などを組み合わせ継続的に行うことで、健康状態を長期間良好に保つことができます」と永井医師は言う。症状が進んだ場合も自宅で酸素吸入をする在宅酸素療法、膨張した肺の一部を切除する外科的療法など、患者の状態に合わせて適切な治療を行う。
「国の対策も始まっていますが、これからはさらに認知度を上げ、早期症状を見逃さないことが肝要でしょう」と永井医師は話している。

医師プロフィール

1973年3月 東北大学医学部卒業
   4月 聖路加国際病院レジデント
1974年4月 東京女子医科大学内科研修医
1982年9月 ブリティッシュコロンビア大学(カナダ)へ留学
1990年 東京女子医科大学医学部講師
1992年 東京女子医科大学医学部第一内科助教授
1997年 東京女子医科大学医学部第一内科主任教授
 同大呼吸器センター所長、同大病院副院長を経て
2005年 東京女子医科大学病院院長
2010年 東京女子医科大学統括病院長
2015年 新百合ヶ丘総合病院 呼吸器内科/呼吸器疾患研究所 所長