リウマチ性多発筋痛症〔りうまちせいたはつきんつうしょう〕 家庭の医学

 高齢者に多い病気です。頸(けい)部、肩甲部、腰(よう)・臀(でん)部の痛みとこわばりがみられます。巨細胞性動脈炎と同類の病気で、欧米人では巨細胞性動脈炎を伴うことが多いのですが、日本人ではまれとなっています。
 朝のこわばりや発熱、体重減少などもあらわれます。検査異常は赤沈亢進(こうしん)とCRP(C-reactive protein)の高値で、筋肉の痛みやこわばりがあるにもかかわらず、筋由来の血中の酵素や筋電図は正常です。リウマトイド因子や抗核抗体などの自己抗体は陰性を示します。巨細胞性動脈炎を伴っていると頭痛や視力障害をみることがあります。側頭動脈を生検し、動脈に炎症がみられると巨細胞性動脈炎と診断されます。
 治療は、少量のグルココルチコイドがよく効きます。

医師を探す