乾癬性関節炎〔かんせんせいかんせつえん〕 家庭の医学

 尋常性乾癬という皮膚の病気と関係して生じる関節の病気です。若い人に多いですが、男女差はありません。手指、手、足の関節炎が左右非対称に生じ、脊椎や骨盤部の関節も障害されます。時に、関節リウマチに類似した関節炎をみることもあります。
 皮膚症状では、乾癬という発疹(ほっしん)がみられ、爪の変形や陥没、爪甲(そうこう:爪の表面)の剥離、変色、角化などもみられます。検査では、赤沈亢進(こうしん)、CRP(C-reactive protein)陽性、白血球増加などがみられます。リウマトイド因子や抗核抗体は陰性です。
 治療薬は、非ステロイド性抗炎症薬、グルココルチコイド、免疫抑制薬などですが、乾癬に対する皮膚科的治療もおこなわれます。この病気にも関節リウマチの治療に用いるインフリキシマブなどのTNF-α阻害薬が用いられます。そのほかの生物学的製剤(抗IL-12/23p40抗体、抗IL-17A抗体、抗IL-23/p19抗体)も用いられます。

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