関洋介 医師 (せきようすけ)

四谷メディカルキューブ

東京都千代田区二番町7-7

  • 外科 減量外科センター
  • 臨床研究管理部 部長

外科 消化器外科

専門

内視鏡外科、減量・糖尿病外科(肥満症)、逆流性食道炎(胃食道逆流症)

関洋介

肥満症に対する減量・糖尿病外科治療(減量手術)、ならびに胃食道逆流症(GERD)に対する外科治療(腹腔鏡下噴門形成術)において、国内屈指の執刀経験を有する関洋介医師。外来、手術といった通常診療のみならず、臨床研究や後進医師の教育活動も積極的に行っている。国内外での講演や学会発表、論文、テレビなどのメディア出演多数。

診療内容

【減量・糖尿病外科(肥満症)】
関医師はオーストラリアとアメリカの2ヵ国で減量・糖尿病外科の臨床トレーニングを受けた数少ない日本人外科医であり、笠間和典医師(センター長)とともに、国内屈指の執刀経験を有している。同院の減量手術は、BMI(体重kg÷身長m2)30以上で、肥満関連疾患(2型糖尿病、高血圧症、脂質異常症、睡眠時無呼吸症候群など)を有する患者で、なおかつ食事・運動療法といった内科治療で十分な効果が得られない場合に適応となる。手術方法には、腹腔鏡下ルーワイ胃バイパス術(胃を20~30ccの小袋に分ける)、腹腔鏡下調節性胃バンディング術、腹腔鏡下スリーブ状胃切除術、腹腔鏡下スリーブバイパス術、内視鏡下調節性胃内バルーン留置術などがある。このうち腹腔鏡下スリーブ状胃切除術は保険収載されている(別途適応基準あり)。調節性胃内バルーン留置術は内視鏡(胃カメラ)を用いて胃内にシリコン製のバルーン(風船)を挿入し、後に胃内で膨らませることで胃容量を小さくし、食事量を減らす治療法である。関医師はバルーン治療を自ら受け、約10%の体重減少に成功している。治療を実際に経験した医師が治療を行うというのは、患者にとっては安心だろう。

【逆流性食道炎(胃食道逆流症)】
関医師のもう一つの専門は、逆流性食道炎(胃食道逆流症)に対する外科治療であり、執刀経験は300件を超える。胃食道逆流症の定形症状は胸やけ、呑酸(どんさん)であるが、関医師は食道外症状も見過ごしてはならないと指摘する。例えば、いつまでも咳が治らない「慢性咳嗽(がいそう=咳)」だ。「慢性咳嗽は、この疾患における近年のトピックスです。咽頭喉頭逆流症というのですが、胃食道逆流が高位におよぶことで難治性の咳嗽、のどの痛みや強い違和感(のどに何かが詰まっている感じがする、などと表現される)の原因になっている場合があります。成人発症喘息と説明され、咳止めや気管支拡張剤、ステロイドなどが長期間投与されているにもかかわらず、なかなか改善が得られなかった患者さんが、よくよく調べてみると逆流によるものだった、ということもあります。食道外症状が主症状の場合、患者さんはもちろん、治療する側の医師も胃食道逆流の可能性をすぐには考えないので、結果的にまわり道になってしまっていることがあります。」(関医師)

関医師は、内視鏡検査で食道粘膜に炎症がみられないにも関わらず、胃食道逆流症状を有する非びらん性胃食道逆流症(NERD)の診断・治療も難しいと話す。「内視鏡検査で異常は見られないものの逆流症状を患者さんが訴えれば、医師はまずNERDを疑い胃酸分泌抑制薬を処方します。それで症状改善が得られれば良いですが、NERDは胃酸分泌抑制薬の効果が食道粘膜に炎症を伴うタイプの患者さんと比較して悪いことが分かっており、薬を飲んでも症状がおさまらない、ということがしばしば起こります。機能性ディスペプシアといって、物理的な胃食道逆流が存在しないにも関わらず症状を訴えられる症候群があるのですが、そうするとこうした患者さんが胃食道逆流症なのか、それとも逆流とは無関係の機能性ディスペプシアなのか、というのは区別が難しいわけです。このような場合、24時間pHモニタリング・インピーダンス検査という、鼻からカテーテルを24時間入れて食道や胃のpH(酸、アルカリ)や液体・気体の動きを調べる検査が有用なのですが、限られた医療機関でしか行えないのが現状です。」(関医師)

まず行われるのは内科治療だ。食生活の見直しを含む生活習慣の改善、プロトンポンプ阻害剤を中心とする薬物治療をしっかりと行い、それでも症状改善が得られない場合は外科治療を考慮する。関医師はこの外科治療のエキスパートである。手術は腹腔鏡手術という、上腹部の皮膚に5mm程度の小さな切開を数ヶ所加え、そこから内視鏡や細い手術器具をおなかの中に入れ、内部の映像をモニターで見ながら操作を行うものである。高い技術が必要となるが、皮膚切開が最小限であるため患者さんの体に与えるダメージは非常に少ない。実際、四谷メディカルキューブではほとんどの患者さんが術後2日目に歩いて退院する。外科手術(腹腔鏡下噴門形成術、食道裂孔ヘルニア修復術)では、横隔膜の上にせり出した胃を本来の位置に戻し、食道裂孔(食道が横隔膜を貫く部位)の緩みを修復する。さらに、胃上部を腹部食道に巻きつけて固定することにより、噴門部(食道と胃のつなぎ目)に胃内容物が食道側に逆流しないようにするための堤防を作成する。
「食べたものの通過を損なわないようにしつつ、逆流しない状態を得るためには、“程よい”噴門形成が必要になります。手術は大工仕事的な側面がありますので、外科医には熟練が求められます。外科治療を検討される際には、経験豊富な施設かどうか、ウェブサイトなどで調べてから受診されることをお薦めします。」(関医師)

「近年、逆流性食道炎という病気の存在が一般的に認知されるようになってきました。胸やけや呑酸など症状があれば、早めに消化器内科を受診して下さい。」(関医師)

医師プロフィール

1997年 大阪大学医学部卒業、大阪大学医学部附属病院(研修医)
1998年 公立学校共済組合近畿中央病院外科、麻酔科
2002年 大阪大学医学部消化器外科
その後、豪州フリンダーズ大学消化器外科(臨床フェロー)、大阪府立成人病センター(現:大阪国際がんセンター)消化器外科、米国ミネソタ大学外科(客員助教)を経て、
2009年より現職

「肥満症」を専門とする医師