片山一朗 医師 (かたやまいちろう)

大阪大学医学部附属病院

大阪府吹田市山田丘2-15

  • 皮膚科
  • 診療科長、教授(皮膚科学講座)

皮膚科

専門

発汗異常症(多汗症)、アレルギー性皮膚疾患、膠原病、尋常性白斑、痒疹・皮膚掻痒症、皮膚潰瘍

片山一朗

片山一朗医師は特にアトピー性皮膚炎、薬疹、強皮症、シェーグレン症候群などのアレルギー・膠原病疾患、白斑、発汗異常などに造詣が深い。片山医師は原発性局所多汗症診療ガイドラインの作成にも携わっている。同科の多汗症患者の治療法について、臨床診断、症状の程度、基礎疾患などの検討を行ったうえで、日本皮膚科学会の原発性局所多汗症診療ガイドラインを参考に、症状、通院の事情などを考慮して治療を行っている。同科では現時点でA型ボツリヌス毒素の局所注入(保険適応外)を行っていない。

診療内容

片山医師は、アレルギー性皮膚疾患、膠原病、尋常性白斑、痒疹・皮膚掻痒症、皮膚潰瘍、発汗異常(多汗症など)等を専門とする。同科では、発汗異常症(多汗・乏汗・無汗)患者の治療に対応。これらのうち多汗症は、全身の発汗が増加する全身多汗症と一部のみ発汗が増加する局所性多汗症に分類される。また、さらに原因のない“原発性”と、感染症、内分泌代謝、神経疾患、脳梗塞、末梢神経障害など他の疾患に合併して起こる“続発性”多汗症に分かれる。原発性局所多汗症には、手掌や足底に多量の発汗を認める掌蹠多汗症、精神性と温熱性発汗の共存する腋窩多汗症が挙げられる。
発汗異常症の治療法:同科の多汗症患者の治療法について、片山医師は次のように説明する。「臨床診断、症状の程度、基礎疾患などの検討を行ったうえで、日本皮膚科学会の原発性局所多汗症診療ガイドラインを参考に、症状、通院の事情などを考慮して治療を行っています」
具体的には、掌蹠多汗症や腋窩多汗症で頻回の通院が困難な患者に対して20%塩化アルミニウム液の単純塗布を選択し1ヵ月程度で効果の見られない場合ODT(occulusive dressing technique)外用療法に変更する(いずれも保険適応外で自費診療)。内服薬としては抗コリン作用を持つ薬剤や抗不安薬などを併用。水道水のイオントフォレーシス療法(通電療法)は重症でかつ週1回程度の通院が可能な患者に施行している(保険適応)。同科では、現時点でA型ボツリヌス毒素の局所注入(保険適応外)を行っていないという。また、特発性の後天性全身無汗症の治療については「入院のうえ、発汗機能検査などで重症度を評価し、ステロイド剤などの全身療法を行っています」と話している。
その他の疾患の治療法:アトピー性皮膚炎の場合、専門外来での外来診療のみならず、皮疹悪化の原因の究明と患者の教育のために短期間の入院治療も実施。関連病院間での病診連携を開始し、同科は関西におけるアトピー性皮膚炎の拠点病院となっている。膠原病に関しては、特にSLEの光線過敏、強皮症の皮膚硬化、皮膚筋炎の合併症の検討、シェーグレン症候群の皮膚症状や眼病変の評価を中心に包括的な検討を行い、入院の上うえステロイドや免疫抑制剤を用いた治療、光線療法を実施している。
尋常性乾癬、尋常性白斑、皮膚悪性リンパ腫などの治療には、“Nallow-band UVB 療法”という311nmの光線を選択的に当てられる装置による光線療法が有効であるという報告があったことから、同科でも現在はこの“Nallow-band UVB”を照射できる装置を使用。また、尋常性白斑には308nmのエキシマライトによる治療も始めており、個々の患者に応じて光線の選択を行っている。重症薬疹や自己免疫性水疱症は入院のうえ、重症度により、ステロイド大量療法、ガンマグロブリン療法などを施行。さらに、悪性黒色腫瘍、外陰部ページェット病などの悪性腫瘍、結節性硬化症などの先天性皮膚疾患の治療も積極的に実施している。

医師プロフィール

1977年3月 北海道大学医学部 卒業
1977年7月 大阪大学医学部附属病院医員
1980年10月 英国Royal College of Surgeons 病理学教室留学
1982年3月 大阪大学大学院医学研究科修了 医学博士
1982年7月 大阪大学医学部附属病院医員(シニア非常勤)
1985年4月 国立大阪病院皮膚科厚生技官
1986年10月 北里大学医学部皮膚科助手
1987年4月 北里大学医学部皮膚科講師
1990年7月 東京医科歯科大学医学部皮膚科助教授
1996年7月 長崎大学医学部皮膚科教授
2002年4月 長崎大学大学院医歯薬学総合研究科皮膚科教授
2004年3月 大阪大学大学院医学研究科皮膚科教授