横関博雄 医師 (よこぜきひろお)

東京医科歯科大学医学部附属病院

東京都文京区湯島1-5-45

  • 皮膚科
  • 主任教授

皮膚科

専門

発汗異常(多汗症・無汗症)、皮膚アレルギー疾患(アトピー性皮膚炎・接触皮膚炎・痒疹)、自己免疫性疾患(膠原病・ベーチェット病)

横関博雄

横関博雄医師は、発汗異常(多汗症・無汗症)、皮膚アレルギー疾患、自己免疫性疾患などを専門とする。厚生労働省の研究班の代表や日本皮膚科学会の多汗症、接触皮膚炎、痒疹のガイドライン作成に携わり、多汗症治療、皮膚アレルギー疾患では多くの経験をもつ。東京医科歯科大学の皮膚科の専門外来として「発汗異常外来」、「アトピー性皮膚炎専門外来」を開設し、最先端かつ専門性の高い治療を行っている。塩化アルミニウム水溶液の処方をはじめ、部位を水道に浸して電気分解させる使ったイオントフォレーシス療法やボツリヌス毒素療法などを行っている。皮膚アレルギー疾患でも種々の皮膚アレルギー検査による増悪因子の検索、除去による治療法、核酸医薬療法を試みている。

診療内容

横関医師は「多汗症は重症度に応じた適切な治療が重要」と話す。まず患者の自覚症状などから「日常生活で不便を感じない」「時々不便を感じる」「不便を感じるが我慢できる」「常に不便を感じ、我慢できない」― の4段階に重症度を分け、軽度なら「塩化アルミニウム溶液」療法、重度ならまず「イオントフォレーシス療法」を勧め、効果が認められないようなら「ボトックス局所注射療法」を患者に勧めている。
国内の多汗症患者は全人口の5.3%、掌蹠多汗症の発症頻度は2.8%から4.36%と、最近では珍しい疾患ではなくなった。多汗症の治療は皮膚科、形成外科、外科、麻酔科、精神科などの診療科の中で、皮膚科の受診者が一番多いという。
「7~8割は軽度で保険の効く治療法で改善できる。むやみに高額な治療に頼らず、まずは皮膚科医に相談してほしい」(横関医師)
【治療方法】
1.塩化アルミニウム溶液…塩化アルミニウムの費用が安い。手軽に自宅で行える利点を生かしたODT(閉鎖密閉療法)で、単純塗布と比べ、重症例にも対応できる。(院内の和同会薬局で販売 100ml 800円)
2.イオントフォトレーシス…直流電流を通電させることによって、表皮障害から表皮内汗腺が閉塞する説や、陽極側での電気分解した水素イオンの作用である機序が考えられている。医療用の高出力のものを用いると週1~2回の通院で約8回程度行うと効果がみられ、中等症から重症に有効。ペースメーカー装着者や妊婦など禁忌以外は広く使用可能で、塩化アルミニウム溶液に皮膚炎を起こす症例に用いたり、外用と併用することで相乗効果も得られる。
3.ボツリヌス毒素局注…効果が高く、3~6ヶ月有効だが、注入の際の痛みがある。高価であり、年齢制限、副作用がある。使用しているボツリヌス毒素製剤は、国内で唯一厚生労働省に認可されているボツリヌストキシン製剤である、アラガン社製のボトックス注を使用している。多汗症の治療では保険適応となっていないため、多汗症には医師が輸入代行業者を通じて購入している。同科では日帰り手術であり、麻酔は外用麻酔薬による浸潤麻酔と冷却を併用している。
上記の治療法ではコントロール不十分な例には、ETS(胸部交換神経遮断術)などがあり、紹介もしている。

医師プロフィール

1955年生まれ
1980年 徳島大学医学部医学科卒業
1984年 米国州立アイオワ大学皮膚科 留学
1986年 大阪大学大学院医学研究科修了(同年 医学博士取得)
1986年 オーストリア ウイーン大学第1皮膚科 留学
1988年 北里大学医学部皮膚科 助手
1993年 東京医科歯科大学医学部皮膚科 講師
1996年 東京医科歯科大学医学部皮膚科 助教授
2005年 東京医科歯科大学医学部皮膚科 教授