山中望 医師 (やまなかのぞむ)

山中医院

愛媛県宇和島市広小路1-31

  • 院長

泌尿器科 がん

専門

尿路性器悪性腫瘍(特に前立腺がん、膀胱がん)、前立腺肥大

山中望

山中望医師は前立腺がん、膀胱がん治療のパイオニア。1983年神鋼病院泌尿器科に一人医長として赴任。米Mayo Clinicにて研修、その後も手術手技の改良と検証を続け、同科の前立腺がん、膀胱がんの手術件数は兵庫県下でトップとなる。1986年に右結腸利用膀胱再建術を国内で初めて実施。小腸を利用した独自の方法を確立する。国内でトップレベルの症例数を経験し、1994年兵庫県医学研究賞を受賞。2009年退職後、郷里の父親の医院を継承し、総合病院と連携しながら、現在も高度医療の提供を行っている。

診療内容

【膀胱がん】膀胱がんは表在性腫瘍と浸潤性腫瘍に大別される。前者は主として経尿道的手術、後者は膀胱全摘除術および尿路変向術が標準。尿路変向術は失禁型(回腸導管造設術など腹壁にストーマを造設するタイプ)、自己導尿型、新膀胱造設術などがあり、これらのなかで新膀胱造設術はライフスタイルに変化がないことから最もQOLに優れている。腸管で作成した新しい膀胱を尿道に直接吻合し、従来通り尿道から排尿することができる手術(右結腸利用膀胱再建術)は、1986年に山中医師が国内で初めて実施した。その後小腸を利用した独自の方法を確立し、以来300例以上を経験してきた。現在は、合併症が少なく、排尿状態に優れたStuder変法(SHIKO METHOD)を第一選択としている。
【前立腺がん】診断確定時に生命に対してどれほどの危険性があるかを画像診断や病理組織学的悪性度(グリソンスコア)などに基づき、正しく分類することが非常に重要(リスク分類)。治療として手術、放射線治療、ホルモン療法などが単独あるいは併用により行われ、さらに、手術療法には開放手術、腹腔鏡手術、ロボット手術があり、放射線治療には外照射、組織内照射、粒子線治療などさまざまなオプションがある。それぞれの長所、短所を理解し、個々の患者にとって最も適切な治療を選択する。十分な説明時間をとり、患者と家族が納得できる方法を導きだすことを重視しているという。
前立腺がんに対する手術の第一の目的は腫瘍の根治性にある。しかし、術後の尿失禁(尿がもれること)は患者のQOL(生活の質)を著しく低下させる。過去に報告された国内外の手術後12~24ヶ月後の尿禁制(尿が漏れない状態)はおよそ65~95%で、施設間に著しい格差がある。神鋼病院在職中に解剖学的基礎研究に基づいて手術方法を改良し、尿禁制獲得率を飛躍的に向上させることができた(手術後3ヶ月後には80.0%、12ヶ月後には98.3%に完全尿禁制:国内ではトップレベルの成績)。

医師プロフィール

1976年 神戸大学医学部卒
1978年 兵庫県立尼崎病院勤務
1980年 神戸大学医学部助手
1983年 学位取得
1983年 神鋼病院勤務
1999年~2009年3月 神戸大学医学部臨床教授
2000年~2009年3月 神鋼病院副院長
2009年7月 山中医院院長

<受賞歴>
1983年:第一回稲田賞受賞(hCG産生腫瘍における免疫学的局在診断に関する基礎的研究 ―131I-anti hcG βによる腫瘍イメージ ―)
1994年:兵庫県医師会医学研究賞受賞(膀胱再建術の臨床的研究)