寺井章人 医師 (てらいあきと)

倉敷中央病院

岡山県倉敷市美和1-1-1

  • 泌尿器科
  • 主任部長

泌尿器科 がん

専門

前立腺がん、前立腺肥大症、泌尿器がん全般、腹腔鏡手術、女性泌尿器科

寺井章人

寺井章人医師は泌尿器科の領域の中でも、とりわけ前立腺がん手術の名手として知られる。豊富な経験をもとに手術法の改良に努め、より低侵襲な開腹手術を実現している。5センチ程度の小さな皮膚切開で行い、手術時間は2.5~3時間。患者の負担が軽減し、傷跡が目立ちにくく回復も早いため、術後1週間前後で退院できる。前立腺がんが疑われる全ての患者に対して生検(組織検査)前のMRI診断を徹底。病巣の位置や広がりをより正確に把握し、生検の精度と治療成績の向上につなげている。

診療内容

寺井医師が主任部長を務める同院の泌尿器科は、西日本で最大規模(大学病院を除く)で、すべての泌尿器科疾患に対してプライマリケアから先進医療まで幅広く対応している。高齢患者の割合が高く、低侵襲、機能温存治療を基本方針としながらも、進行がんに対しては手術、化学療法(抗がん剤)、放射線療法などを組み合わせた集学的治療を積極的に施行しており、どのような段階のがんでも同院で対応可能である。
前立腺がん手術の治療成績は、がんが前立腺内でどれくらい広がっているかによって大きく変わってくる。同院では年間約300~350件の前立腺生検(組織検査)を行っているが、放射線科医の協力のもと、原則的にすべての患者で生検前にMRI検査を実施している。MRIでがんが疑われた部分を狙って組織採取することによりがんの診断率が向上するとともに、前立腺がんの存在範囲をかなり正確に把握することができるので、前立腺生検前MRIは診断・治療の両面でメリットが大きい。同院で行っている前立腺がん手術はすべて開腹手術であるが、豊富な経験をもとに手術法の改良に努め5センチ程度の小さな皮膚切開で行い、手術時間は2.5~3時間で済んでいる。患者の負担が軽減し、傷跡が目立ちにくく回復も早いため、患者の多くは術後1週間前後で退院している。手術症例数は全国的にみても上位に入っている。また、2014年からロボット支援腹腔鏡下根治的前立腺全摘除術(ダヴィンチ手術)を開始した。
前立腺肥大症治療の第一選択は薬物療法であるが、効果不十分な場合には手術療法が行われる。同院では2005年からホルミウムレーザー前立腺核出術(HoLEP)を導入し、現在までに500例を超える実績がある。これまで開腹手術が必要だった患者や、合併症のために経尿道的前立腺切除術(TURP)が難しかった患者にも施行することができ、低侵襲化とともに適応可能な患者の幅が広がったことが大きなメリットである。前立腺の大きさによって全身麻酔または脊椎麻酔で手術を行い、合併症がない患者であれば3泊4日または4泊5日の入院となる。
最近、高齢女性のQOL疾患である骨盤臓器脱(膀胱脱、子宮脱等)や腹圧性尿失禁の患者が増加している。これらの疾患はある程度以上進行すると手術療法が必要になってくる。同院では2006年から骨盤臓器脱に対するメッシュ修復術(TVM手術)および腹圧性尿失禁に対する中部尿道スリング術(TOT手術)を開始し、現在までに合計で300例を超える実績がある。手術後直ちに治療効果を実感でき、患者の満足度が高い手術法であることが特長である。TVM手術は4泊5日、TOT手術は2泊3日の入院となる。

医師プロフィール

1982年3月 京都大学医学部医学科 卒業
1983年4月 財団法人倉敷中央病院 医員
1992年4月 京都大学医学部附属病院 助手
1999年6月 京都大学大学院医学研究科器官外科学(泌尿器病態学) 講師
2001年12月 財団法人倉敷中央病院 泌尿器科主任部長