原井宏明 医師 (はらいひろあき)

なごやメンタルクリニック

愛知県名古屋市中村区椿町1-16 井門名古屋ビル6F

  • 心療内科、精神科
  • 院長

心療内科 精神科 内科

専門

強迫性障害、パニック障害、社交不安障害、うつ病、薬物依存症

原井宏明

国立肥前療養所(現肥前精神医療センター)にて行動療法と不安障害、アルコール依存症について臨床経験を積み、国立菊池病院(現国立病院機構菊池病院)に移ってからはパニック障害や恐怖症に対する行動療法プログラム、強迫性障害に対する短期集中治療プログラムに取り組んだ。さらに安定剤、睡眠薬などの処方薬依存症に対する治療プログラムを実践。2008年から同クリニックで治療を開始。新患の半数が東海3県以外からの患者であることは、特筆すべき事実である。あちこちの病院を経て多剤併用に陥った患者に対しては、抗不安薬などを整理し、シンプルな処方に替えるようにしたり、治療方針の選択においてはエビデンスに基づく医療を心がけ、患者の価値観を尊重するようにしたりする、原井医師の信頼に価する治療姿勢が、遠くからもわざわざ患者がやってくる要因だろう。ちなみに強迫性障害に対する行動療法に関しては、2、3ヶ月の期間で半数以上の患者の症状が半減するという実績がある。

なごやメンタルクリニックにおける原井の診療終了について(2017年4月)
皆様、いかがお過ごしでしょうか?平成20年代も残すところ、あと1年を切りました。来年は平成30年になります。私自身も、名古屋で2008年1月から働き出して10年目になりました。
私は2019年で還暦を迎えます。中高年の方にとって、残された年月の間に自分に何ができるかを考えることは避けられないテーマでしょう。私も、自分が今までのようには人の役に立てなくなる時、人の手を借りないと身の回りのこともできないときのことを考えるようになりました。そうなるまでにすべきことの1つとして、自分自身が経営する側に立ち、後進を育てていくべきだと思うようになりました。強迫の治療を希望して来られる患者さんや行動療法の指導を希望される医療関係者は関東方面に多いことから、東京での開業を考えています。

患者様・家族の方へ
2017年12月末で、なごやメンタルクリニックを退職することにしました。原井の名古屋での診療が終わりになります。なごやメンタルクリニック自体は存続します。経営者である貝谷理事長が後任の院長を探しておられるところです。今後の診療継続については、なごやメンタルクリニックでの診療継続を希望される方には後任の医師への引き継ぎを行います。
2018年(平成30年)夏以降に、東京都内で原井クリニック(仮称)の開業を計画しています。時期や場所は未定です。詳しく分かり次第、原井のホームページなどでお知らせします。
強迫性障害などに対する行動療法を受けられる他の施設
千代田心療クリニック(岡嶋美代心理士)
〒102-0093 東京都千代田区平河町2-7-9 JA共済ビル3C(永田町駅)TEL:03-5275-0077
★初診受付終了:2017年9月末 再来受付の終了:2017年12月19日(火曜日)
集団集中の予定(7月以降は仮です)5月13~15日 6月10~12日 7月15~17日 8月19~21日 9月16~18日 10月21~23日 11月18~20日(最終)となります。

診療内容

「私の強みと言えるのは、第一世代の行動療法をよく知っていることでしょう。よく世間に知られている認知療法にはないような、患者さんの感情そのものを扱う技術があります。さらに、うつ病や不安障害の治験も経験しているため症状評価に慣れており、プラセボ効果のような非特異的な回復法を実際に知っていること、動機づけ面接を普段から実践していることも私の特徴だと思います」(原井医師)
ハワイ大学精神科アルコール薬物部門に留学し、国立病院の臨床研究部長を経るなど、研究と実践を積み重ねた経験が、現在の原井医師の治療法を支えている。原井医師がいつも心がけているのは、それぞれの患者が今、何を感じ、将来何をしたいと思っているのかということだという。
「私は医療の基本は透明性と説明責任だと考えています。治療効果に関するエビデンスによって説明できないような治療法はおこないません。一方、治療法の選択自体は、そもそも治療するかどうかも含めて、患者さんの価値観に基づく必要があります。どのような治療を選ぶかについて、患者さんも積極的に参加するということです。そのためにも治療はシンプルにするようにしています。たとえば薬物療法の場合は、薬を1種類、せいぜい2種類にとどめるようにしています。また、症状経過について患者さん自身にもわかるように、毎日の気持ちや考え、行動を記録してもらう、これをセルフモニタリングといいますが、そういうものを書いていただいて、それを見ながら診療するようにしています」(原井医師)
それぞれの患者の考えや価値観に対応しながら治療していくというのは、机の上では考えられても、実際にやっていくのは難しいことだ。患者の考えはさまざまである。医師の側はそのさまざまな考えを受け入れるだけの幅が必要である。
「今の私は精神科医というよりも、薬物を処方し管理もできる行動療法家と呼ばれたいと考えています。たとえば安定剤や睡眠薬に依存していてやめたいという方に対しては処方薬を整理し、飲み方を指導します。そして最終的には、薬以外の方法でストレスに対処する方法を身につけられるようにすることが目標です」(原井医師)
パニック障害治療の具体的なメニューとしては、以下のようなものがある。
1)通常の診察(保険診療範囲内)で病気と治療法のあらましを解説。続いて薬の整理をし、セルフモニタリングの宿題を出す。
2)薬が不要になったところで、グループ行動療法カウンセリングの予約をする。
3)グループで体の具合が悪くなることに挑戦する。たとえばコーヒーを飲む。わざと薬を止める。過呼吸や息止め。椅子の回転、人間ヤジロベイなど。
4)フォローアップ、再発予防訓練。
このようなメニューをこなした結果、ある患者は次のような感想を述べている。
「前は避けていたことでも、あえてチャレンジするようになり、前向きな気持ちを持てるようになりました。そしてパニックを正面から受け止められるようになってきました」(原井医師)
これを続けることにより、学業に復帰した者、職場に復帰した者、安心して日常生活が送れるようになった者、多くの喜びがこのクリニックから生まれている。なごやメンタルクリニックは新幹線プラットホームから見えるところにある。新幹線を使えば東京駅からは1時間40分、新大阪駅からは50分である。県内だけでなく県外の患者も受け入れやすい同クリニックは、東海地区で不安を抱える患者にとって、とても心強い存在だと言える。

医師プロフィール

1984年3月 岐阜大学医学部医学科 卒業
1984年9月 ミシガン大学文化人類学科留学
1985年6月 神戸大学医学部精神神経科研修医
1986年7月 国立肥前療養所(現在、国立肥前精神医療センター)精神科医師
1998年6月 国立菊池病院精神科医長
2000年1月 ハワイ大学医学部精神科薬物依存部門留学
2003年4月 国立菊池病院臨床研究部長
2007年4月 国立菊池病院診療部長
2008年1月 なごやメンタルクリニック院長