荒井啓行 医師 (あらいひろゆき)

東北大学病院

宮城県仙台市青葉区星陵町1-1

  • 老年科
  • 科長、教授

老年科 神経内科 内科

専門

内科、老年医学、認知症学、神経内科学

荒井啓行

荒井啓行医師は1986年から認知症の研究を開始、米国ミシガン州立大学、ペンシルバニア大学へ基礎研究の為に留学。認知症の患者の多くは高齢者であり、多臓器障害を抱えていることが通常であるため、臓器別診療の延長線上の診療ではなく、高齢者の為に特化した専門医療を目指したいと老年科診療を始めた。現在、老年科の科長として現場の医療を牽引しながらも天然物・漢方生薬などからのアルツハイマー病の安全な分子治療薬の開発やアルツハイマー病分子イメージング研究の第一人者として活躍している。

診療内容

日本での認知症の原因の多くは繰り返す脳梗塞などによる血管性認知症とされてきたが、現在のように医療技術も発達し、適切な薬物治療を行えば、血管性認知症の発症はかなりの程度予防出来るようになった。現在の認知症の約70%はアルツハイマー型認知症だが、この認知症の根本的な治療薬開発は世界でも始まったばかりであり、新薬治験も国際共同治験としてスタートしている。近年の研究からはアルツハイマー型認知症が発症した極初期に投薬などの適切な処置を行えば認知症の進行を大幅に食い止められると想定されるため、認知症の治療には早期の発見がとても大切であるとされている。しかし、この早期の発見の為の診療にも問題は多い。「昨年A病院ではアルツハイマーと言われ、今年はB病院で加齢によるものだから心配ないといわれる、これでは患者さんは戸惑うばかりで、適切な初期の治療のチャンスを失う事もある。また、進行した認知症の患者さんが一人で受診された場合、検査結果や再診日を忘れたり、受診した事自体を忘れたりするケースもある」と荒井医師は言う。認知症の原因疾患は多岐に及び、その中で最も頻度の高いアルツハイマー型認知症であるかの判断には患者さんや家族と面接を中心とした鑑別診断を行うのが基本。そのためにも家族のフォローやサポートがとても大切だと荒井医師は言う。「CTやMRIなどの画像診断を行い診断材料の一つに加えるが、CTやMRIはあくまで脳梗塞や水頭症の除外のため。基本的には臨床的判断がアルツハイマー型認知症診断の基本。家族を治療チームに加え、介護保険導入などによって住み慣れた街で安心して暮らしていけることを目指したい」と荒井医師は説明する。

医師プロフィール

1980年3月 東北大学医学部医学科 卒業
1986年3月 東北大学大学院医学系研究科終了(神経内科、医学博士)
1987年8月 アメリカ合衆国ミシガン州立大学留学
1988年8月 アメリカ合衆国ペンシルベニア大学留学
1988年8月 神経病理学部門ポスドク・Prof. John Trojanowski/Virginia Leeに師事
1991年6月 群馬県本島総合病院神経内科医長
1993年11月 東北大学医学部付属病院老人科医員
2003年10月 東北大学大学院医学系研究科先進漢方治療医学講座教授
2005年4月 東北大学先進医工学研究機構 教授(兼務)
2006年6月 東北大学大学院 医学系研究科内科病態学講座老年病態学分野教授 (兼務)
2006年6月 東北大学病院 老年科/ 漢方内科科長
2008年1月 東北大学加齢医学研究所 加齢脳・神経研究部門加齢老年医学研究分野教授
2008年6月 第59回日本東洋医学会学術総会会頭
2009年11月 第28回日本認知症学会学術集会会長

「認知症」を専門とする医師