医師の紹介
診療内容
認知症で最も多いのはアルツハイマー型認知症で、認知症全体の約60%を占める。男性よりも女性に多く年々増加傾向にある。アルツハイマー型認知症とは、脳の中に特殊な蛋白(アミロイドβ)が蓄積し、その蛋白によって神経細胞が壊れて欠落し減少、脳の萎縮、脳への老人斑・神経原線維変化の出現などで徐々に機能が失われていく。発症と進行は比較的緩やかだが、確実に少しずつ悪化して行くのが特徴である。
原因は、加齢や糖尿病、高血圧、脂質異常症、心不全などの生活習慣病、脳卒中などの脳の病気、うつ病などの精神疾患などで、生活習慣病を予防することが、アルツハイマー型認知症の予防につながる。
初期の症状としては「物忘れ」で、最近の出来事を忘れてしまったり、夕食を食べたこと自体を忘れたりする。また、判断力も低下し、例えば、毎日同じ料理を作ったり、片付けが出来なくなる。進行すると、約束ができない、一人で電車に乗れない、お金の管理ができない、決められた時間に薬が飲めないなど、日常生活に様々な支障が出てくる。
周囲の人が認知症かもと思ったら、早めに認知症専門医がいる「物忘れ外来」や「認知症外来」などの専門外来を受診させよう。専門外来や専門医を、どう探せばよいかわからない場合は、まずはかかりつけ医に相談し、紹介してもらうとよい。または、認知症の専門医がいる大規模病院や大学病院、専門病院で診断を受け通院は、認知症の治療を受けられる、地元の診療所を紹介してもらう方法もある。
現在、治療薬は4種類で、病状の進行を抑制する働きをもつ薬と、神経細胞を保護して病状の進行を抑制する薬で進行具合によって服用治療が行われる。ただし、これらの治療薬はアルツハイマー型認知症の進行を遅らせることはできるが、治す薬はない。症状が進行する前にできるだけ早く治療を開始することが介護する家族にとっても本人にとってもその後の生活を維持するために大切である。また、生活習慣を改善することも重要となり、多くの人と交わる機会を増やすことや好きな趣味を続けること、野菜や魚の摂取量を増やすことなどが予防・進行抑制に効果的である。
同院ではメモリーワークと言って認知症予防のためのグループトレーニングを行っている。MCI(軽度認知障害)またはその疑いと診断された人へ認知機能の維持・向上を目的として実施している。参加方法や日程など詳細については、病院ホームページを参照
医師プロフィール
1983年 聖マリアンナ医科大学大学院修了。医学博士修得後、同大学 神経精神科助手。聖マリアンナ医科大学 講師
1986年 米国ハーバード大学 ブロクントンVAメディカルセンター研究生
1994年 米国ワシントン州立大学にて研究に従事
1996年 聖マリアンナ医科大学東横病院 精神科部長
2001年 日本社会事業大学大学院 社会福祉学研究科教授
2004年 日本社会事業大学専門職大学院マネジメント研究科教授
2006年 日本社会事業大学専門職大学院福祉マネジメント研究科科長
2012年 医療法人社団翠会 和光病院院長
「認知症」を専門とする医師
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秋山治彦 医師 (あきやまはるひこ)
横浜市立脳卒中・神経脊椎センター
もの忘れ外来、臨床研究部 部長
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朝田隆 医師 (あさだたかし)
メモリークリニックお茶の水
院長
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荒井啓行 医師 (あらいひろゆき)
東北大学病院
加齢・老年病科 科長、教授
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新井平伊 医師 (あらいへいい)
順天堂大学医学部附属順天堂医院
メンタルクリニック 診療科長、主任教授
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岩田淳 医師 (いわたあつし)
東京大学医学部附属病院
脳神経内科 准教授
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岩田誠 医師 (いわたまこと)
メディカルクリニック柿の木坂
神経内科 院長
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浦上克哉 医師 (うらかみかつや)
鳥取大学医学部附属病院
脳神経内科 もの忘れ外来
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小野賢二郎 医師 (おのけんじろう)
昭和大学病院
脳神経内科 診療科長、教授
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小阪憲司 医師 (こさかけんじ)
クリニック医庵 センター南
精神科・もの忘れ内科
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繁田雅弘 医師 (しげたまさひろ)
東京慈恵会医科大学附属病院
精神神経科、メモリークリニック 診療部長 教授
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東海林幹夫 医師 (しょうじみきお)
弘前大学医学部附属病院
神経内科 教授 診療科長
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玉岡晃 医師 (たまおかあきら)
筑波大学附属病院
神経内科 副病院長 教授
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中島健二 医師 (なかしまけんじ)
国立病院機構 松江医療センター
神経内科 院長
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中村祐 医師 (なかむらゆう)
香川大学医学部附属病院
精神科神経科 主任教授 科長
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野元正弘 医師 (のもとまさひろ)
済生会今治病院
内科 脳神経内科 今治医療・福祉センター センター長
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本間昭 医師 (ほんまあきら)
お多福もの忘れクリニック
神経精神科 管理医師