リンパ脈管筋腫症(LAM)〔りんぱみゃくかんきんしゅしょう(ラム)〕

 リンパ脈管筋腫症(LAM)は、おもに妊娠可能な年齢の女性に発症し、LAM細胞といわれる腫瘍細胞が増殖することによって起こります。肺でLAM細胞がふえると多数の嚢胞(のうほう)ができて呼吸機能が低下します。からだの中心を流れるリンパ管に沿ってふえるとリンパ脈管筋腫という後腹膜腔腫瘤(こうふくまくくうしゅりゅう)をつくります。腎臓に血管筋脂肪腫という良性腫瘍を合併する人もいます。
 頻度は100万人あたり約1.9~4.5人と推測されるまれな難病で、国が指定する難病医療費助成制度対象疾病(指定難病)に含まれています。結節性硬化症(指定難病)という常染色体優性遺伝性疾患の人に発症する場合と、LAMだけの場合(孤発性)、の2種類が知られています。

[症状][診断]
 労作時の息切れ、気胸で発症する人が多いです。血たん、乳糜(にゅうび)胸水や腹水が診断の契機になる人もいます。無症状でも、健診時の画像検査で肺の嚢胞や後腹膜腔腫瘤を指摘されて受診する人もいます。
 診断にもっとも重要なのは、高分解能CTでLAMに特徴的な類円形の多発する肺嚢胞を認めることです。喫煙しない妊娠可能な女性に、このような画像が認められるとLAMが疑われます。肺機能検査や腹部の画像検査でLAMに合致する所見があるか、LAM以外に嚢胞ができるような疾患が除外できるか、等を検討して診断できる場合(臨床診断)もありますが、肺組織の病理診断が必要になる人もいます。


[治療]
 肺に嚢胞がふえてくると徐々に肺機能が低下し、労作時に息切れするようになります。そのため、肺機能が低下し続けている方にはシロリムスという分子標的薬を投与します。LAMを治すことはできませんが、LAMによる肺機能低下を抑制することができます。気胸をくり返し再発する場合には、再発防止のために肺全体の表面を酸化セルロースメッシュで補強する全肺胸膜カバリング術という手術があります。

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