過敏性肺炎〔かびんせいはいえん〕

 過敏性肺炎は抗原の反復吸入によって細気管支や肺胞壁に病変をきたすアレルギー性・免疫疾患です。

[原因]
 真菌、細菌、鳥類などの動物由来のたんぱくや塗料などの化学物質をくり返し吸入することで特異抗体(Ⅲ型アレルギー)と感作リンパ球(Ⅳ型アレルギー)が肺局所で反応し、病変が形成されます。臨床的には週から月単位に経過する急性と、年単位で経過する慢性に分けられます。急性の7~8割はトリコスポロンという真菌が原因の夏型過敏性肺炎です。慢性の約5割は鳥の糞や羽毛が原因の鳥関連過敏性肺炎で、4割弱がトリコスポロンを含む真菌が原因の住居関連過敏性肺炎です。慢性化した場合には難病である特発性間質性肺炎(間質性肺炎)と類似し、予後が悪くなります。

[症状][診断]
 原因となる環境下で発熱、せき、呼吸困難などが発症するため、“いつ”“どこで”症状が出現するのかという点が診断のポイントとなります。住居の状況、鳥の飼育、羽毛布団、ダウンコート、加湿器などの使用、季節性の有無などに注目して病歴を聴取する必要があります。病歴、免疫学的検査、画像・病理および環境調査を合わせて総合的に診断します。

[治療]
 特定された抗原を環境から排除します。夏型過敏性肺炎では改築を含めた環境改善をおこない、転居も検討する必要があります。鳥関連過敏性肺炎では鳥飼育の中止、羽毛布団やダウンジャケットの破棄などをおこないます。酪農従事者に起きる農夫肺や自動車塗装業従事者に起きる塗装工肺では、防塵マスクを着用します。加湿器肺では、フィルターの交換と機器の洗浄をおこないます。抗原回避のみで改善しない場合は、ステロイドの投与をおこないます。

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