ロッキー山紅斑熱〔ろっきーさんこうはんねつ〕 家庭の医学

 紅斑熱群リケッチアに属するロッキー山紅斑熱リケッチア(Rickettsia rickettsia)による感染症です。このリケッチアは自然界ではダニ、ネズミなどのげっ歯類、大動物(イヌなど)の間で感染環が維持されており、人への感染はダニにかまれることによります。
 潜伏期は3~12日であり、頭痛、全身倦怠(けんたい)感、高熱などで発症します。高熱とほぼ同時に、紅色の発疹が手足などの末梢から体幹部にかけて出現し、場所によっては点状の出血斑もみられます。北米大陸でみられる疾患で、国内ではみとめられていません。

(執筆・監修:熊本大学大学院生命科学研究部 客員教授/東京医科大学微生物学分野 兼任教授 岩田 敏)
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