つつがむし病〔つつがむしびょう〕 家庭の医学

 ツツガムシを媒介動物とするリケッチア症です。リケッチア・オリエンターリスと呼ばれるリケッチアが病原微生物です。藪の中や山歩きをした数日後に熱が出たような場合は、本症を疑います。まれにゴルフ場で感染することもあります。
 ツツガムシに刺された個所が小さく赤くはれ、リンパ節も痛み出します。やがて悪寒(おかん:さむけ)、発熱、頭痛などがみられるようになります。刺されたあと発症するまでの潜伏期は5~14日とされています。
 テトラサイクリン系の抗菌薬が効きますが、外来診療でよく使われるセファロスポリン系やペニシリン系の抗菌薬は効果がありません。北海道、沖縄など一部の地域を除いて全国で発生がみられます。

【参照】皮膚の病気:つつがむし病

(執筆・監修:熊本大学大学院生命科学研究部 客員教授/東京医科大学微生物学分野 兼任教授 岩田 敏)
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