北出真理 医師 (きたでまり)

順天堂大学医学部附属順天堂医院

東京都文京区本郷3-1-3

  • 産科・婦人科
  • 准教授

産科 産婦人科 婦人科

専門

子宮筋腫・子宮内膜症等に対する腹腔鏡手術や生殖外科治療、不妊治療、月経異常

北出真理

手術写真子宮筋腫のほか、子宮内膜症、月経異常など、婦人科全般にわたる診療を行っている。手術としては腹腔鏡手術を専門とし、患者の体への負担が少なくて済む低侵襲の手術を心がけている。不妊症治療の実績も豊富であり、タイミング指導や人工授精をはじめ、必要に応じて体外受精、顕微授精、凍結胚移植、胚盤胞移植まで行う。同じ女性の目線から現代女性の多忙なライフスタイルにも配慮した医療をめざし、女性の心と体にやさしい名医としてメディアに紹介される機会も多い。

 

診療内容

北出医師は子宮筋腫、子宮内膜症等に対する生殖外科治療や不妊症、月経異常を専門としている。子宮筋腫や子宮内膜症、卵管留水腫、卵巣嚢腫等に対しては、低侵襲で傷の小さい腹腔鏡手術で行うことがほとんどであり、同院ではこれらの良性疾患に対する手術のうち約9割が腹腔鏡手術であるという。北出医師が得意とする腹腔鏡手術とは「腹部に5~12mmほどの小さな穴を開けて行うものです。腹腔内に炭酸ガスを注入し、モニターで腹腔内を確認しながら行っていきます。開腹手術と比べると傷が小さくて済み、体への負担も少ないのが特徴です」と北出医師は語る。
一方、手術の必要がない子宮内膜症に対しては、妊娠の希望が出る時期まで低用量ピルなどのホルモン療法を併用する場合も少なくない。月経異常に関しては、基礎体温表をベースに排卵誘発剤やホルモン剤等により月経周期を整えていくという。
北出医師は不妊症のある女性も多く診察し、タイミング指導や人工授精をはじめ、必要に応じて体外受精、顕微授精、凍結胚移植、胚盤胞移植まで行っている。「多胎のリスクを回避するため、移植する胚を選択して余剰胚を凍結保存するのが近年では主流となっています。当院では比較的マイルドな排卵刺激を行っていますので凍結移植胚数はそれほど多くはありませんが、主に自然周期もしくはホルモン補充周期で移植しています。また2~3回の初期胚移植で着床しなかった場合には胚盤胞移植をお勧めしています」(北出医師)
同院における不妊治療の特徴は、生殖外科治療(腹腔鏡手術により不妊原因となる疾患を取り除く方法)とART(生殖補助医療)を併用して行っている点だ。特に子宮筋腫などの子宮疾患があると着床障害のリスクにもなるためARTだけでは妊娠成立が困難な場合もあり、急ぐという人には胚凍結を行ってから手術を施行し、術後6か月以降に胚移植する場合も少なくないという。ただし、35歳未満の患者に対しては「他の不妊因子の有無にもよりますが、術後はまず自然妊娠をお勧めしています」と北出医師は話す。
仕事に家事にとフル回転で忙しい女性が増えた今、不妊症の現状を北出医師は次のように話す。「とにかく妊娠に関しては、どんなに高度な不妊治療を行っても年齢が高いと成功率がかなり低下します。また、運よく妊娠できたとしても、その後の周産期合併症(妊娠・分娩中のリスク)が高く、元気な赤ちゃんを産める可能性は低くなってしまいます」(北出医師)。
しかし最近では40~50歳の芸能人が出産したという話題をよく耳にするようになった。これに対し、40歳を過ぎてもまだ間に合うはずだと安易に考えない方がよいと北出医師は述べる。「こうした情報はARTによる妊娠例がほとんどであり、40歳以上でもまだ自然妊娠が可能であると悠長に構えない方が賢明かもしれません。マスコミの情報にはあまり惑わされないほうがベターかもしれませんね」
とはいうものの、仕事などの都合でなかなか不妊治療の時間が取れない人も多い。そんな場合はせめて定期検診で婦人科疾患の有無をチェックすることだと北出医師は語る。「例えば不妊治療を行うつもりでやっと病院に来たら大きな子宮筋腫があった、ということも少なくありません。その場合は先に手術を選択せざるを得ないケースも多く、不妊治療を開始するまでに1年以上の年月を要してしまいます。せめて年に1回の婦人科検診を受けた上で、子宮筋腫や子宮内膜症などの不妊の原因となる疾患がないかどうかだけは最低でもチェックしてもらった方がよいでしょう」。つまり何よりまず定期的に自分の体の声に耳を傾ける機会をもつこと、そして病気がわかった場合には早期に受診して専門医に相談したい。

医師プロフィール

1991年3月 順天堂大学医学部 卒業
1991年 順天堂大学産婦人科入局
2007年 同医局准教授