バンコマイシン耐性黄色ブドウ球菌感染症〔ばんこまいしんたいせいおうしょくぶどうきゅうきんかんせんしょう〕

 黄色ブドウ球菌は、のどや鼻、皮膚の一部などに常在するありふれた菌で、外傷が化膿(かのう)する場合の原因菌でもあります。
 この菌に対しセファロスポリン系などの抗菌薬を使うとほとんどの抗菌薬が効かないMRSA(Methicillin‐Resistant Staphylococcus aureus:メチシリン耐性黄色ブドウ球菌)に変化することがあります。バンコマイシンはこのMRSAにも効果があり、最後の切り札となっていますが、この薬を長く使っていると、まれですがバンコマイシンも効かなくなることがあります。これがバンコマイシン耐性黄色ブドウ球菌です。
 日本ではまだ確認されておらず、アメリカで7株見つかっているだけです。ただし、バンコマイシンに耐性となる一歩手前のバンコマイシン低感受性の黄色ブドウ球菌は日本でも見つかっています。
 病原性はふつうの黄色ブドウ球菌とあまり変わらず、消毒薬に対しても同じですが、感染してしまうと効く薬が少ないので、治療がむずかしいのが実状です。
 治療薬としてはアルベカシンやST合剤のほか、ダプトマイシン、リネゾリド、キヌプリスチン/ダルホプリスチンなどが考えられます。

【参照】感染症:メチシリン耐性黄色ブドウ球菌感染症
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