皮膚のかゆみ 家庭の医学

 かゆみの原因となる皮膚病としては、湿疹(しっしん)、薬や化学物質に触れてできるかぶれ、浮腫性でひっかくとはれるじんましん、皮膚掻痒(そうよう)症、神経皮膚炎、陰部や足の趾間(しかん:指の間)にできる湿疹様の白癬(はくせん)、他人から感染して皮膚のやわらかいところにできる疥癬(かいせん)、虫咬(ちゅうこう)症、中心に水疱(すいほう:水ぶくれ)をもった赤い丘疹ができる小児ストロフルスなどがあります。
 全身病に伴うかゆみの原因としては、糖尿病、黄疸(おうだん)、神経症などがあります。

■皮膚のかゆみ
症状病名そのほかの症状など
皮膚のかゆみ湿疹ただれ、発赤、表面がジメジメ
かぶれ薬や化学物質の接触部位に湿疹
じんましん一過性の浮腫性の発疹
皮膚そう痒症発疹がない、乾燥
神経皮膚炎うなじの皮膚の灰白色の肥厚
白癬発赤、滲出液、陰部や趾間の湿疹
疥癬腋下・陰部などの丘疹、夜間のかゆみ
虫咬症虫刺され
小児ストロフルス赤い丘疹、中心水疱
糖尿病口渇、尿の回数や量が多い、尿の甘いにおい、夜間尿、全身倦怠感、やせ
黄疸をきたす疾患皮膚が黄色い、茶褐色尿
神経症不安、歯ぎしり


(執筆・監修:公益財団法人 榊原記念財団附属 榊原記念病院 総合診療部 部長 細田 徹